理論物理学教程 力学、ランダウ-リフシッツ

 

記念すべきレビュー第一回は物理学を学ぶ方にはおなじみのランダウリフシッツです。

まずは目次を見てみましょう。

 

目次

第1章 運動方程式

 1. 一般座標 

 2. 最小作用の原理

 3. ガリレイの相対性原理

 4. 自由な質点のラグランジアン

 5. 質点系のラグランジアン

第2章 保存則

 6. エネルギー

 7. 運動量

 8. 慣性中心

 9. 角運動量

 10. 力学的相似

第3章 運動方程式積分

 11. 1次元運動

 12. 振動の周期によるポテンシャル・エネルギーの決定

 13. 換算質量

 14. 中心力の場における運動

 15. ケプラー問題

第4章 粒子の衝突

 16. 粒子の崩壊

 17. 粒子の弾性衝突

 18. 粒子の散乱

 19. ラザフォードの公式

 20. 微小角度での散乱

第5章 微小振動

 21. 1次元の自由振動

 22. 強制振動

 23. 多くの自由度をもつ系の振動

 24. 分子の振動

 25. 減衰振動

 26. 摩擦があるときの強制振動

 27. パラメータ共鳴

 28. 非調和振動

 29. 非調和振動における共鳴

 30. 急激に振動する場における運動

第6章 剛体の運動

 31. 角速度

 32. 慣性テンソル

 33. 剛体の角運動量

 34. 剛体の運動方程式

 35. オイラー

 36. オイラー運動方程式

 37. 非対称こま

 38. 剛体の接触

 39. 非慣性基準系における運動

第7章 正準方程式

 40. ハミルトン方程式

 41. ラウス関数

 42. ポアッソンの括弧式

 43. 座標の関数としての利用

 44. モーペルテュイの原理

 45. 正準変換

 46. リウヴィルの原理

 47. ハミルトン=ヤコービの方程式

 48. 変数分離

 49. 断熱不変量

 50. 正準変数

 51. 断熱不変量の一定さの精度

 52. 条件つき周期運動

 

[この本の利点]

  • 力学と解析力学が一冊にまとめられている
  • 力学、解析力学において学ぶべき基礎が網羅されている
  • 英語版であれば無料でpdfを手に入れることができる
  • 数式だけでなく、天才物理学者ならではの物理的な解釈が書かれている
  • 特殊関数が多く用いられている
  • 演習問題がある
  • ページ数が200ページ程度ととてもコンパクト

[この本の欠点]

  • 書いてあることが難しい
  • 行間が凄まじく広い
  • 数学的な知識が他の本に比べ高く要求される

[一般的な評価と個人的な評価]

 ランダウ-リフシッツの理論物理学教程はその難解さから、イキリ物理学徒が初学者に対して薦めることが多いが、信用してはいけません。

確かにとてもいい本であり、物理学者からの評価も高いです。

しかし、初学者が読めるような本ではないので私はオススメしないです。

また、現代には他にも良書が数多く存在するので、わざわざランダウ-リフシッツを読む必要はありません。

[この本をお勧めする人]

 この本は確かに難しく初学者にはお勧めできない本ですが、示唆に富むいい本であることには変わりありません。

そのため、力学の二冊目以降に読む本としてはちょうど良いでしょう。

私もこの本を三冊目の力学の教科書として読みました。 

 上述の利点で述べているように、特殊関数が多く記述されているため、宇宙論アインシュタイン方程式の厳密解を研究したい学生は読んでおくと後に役にたつと思います。理論物理学者になりたいとしても必ずしもこの本を読む必要はないです。

ランダウ-リフシッツを読むくらいなら群論多様体などの数学を勉強した方が役にたつでしょう。

 まとめると

  • 初学者が読む本ではない
  • 二冊目以降の教科書としては良いが、ランダウ-リフシッツを読むくらいなら数学の勉強をした方が良い
  • 特殊関数が多く記述されているので、宇宙論や厳密解の研究をしたい学生にはお勧め

[最後に]

 とにかくこの本は難しいためイキリ物理学徒は初学者にお勧めしてきます。無視しましょう。ただ、院生や物理学者の大半の人は読んでいたり、目を通していたりするので飲み会や世間話などでたまに話題となります。そういう意味では共用なのかもしれないです。ただ、何度も繰り返しますが物理学者の必読本ではありません。

'ランダウ-リフシッツを読むくらいなら数学を勉強した方がいい'

これが個人的な見解です。